importによって、Pythonが標準的に持っていない機能をライブラリとして読み込んで使うことができるようになります。
ライブラリという名称は、一般的なプログラミング言語で使う用語ですが、Pythonでは、モジュール、パッケージと呼ばれます。
「モジュール」は関数やクラスなどを、.pyファイルに記述したものです。
「パッケージ」は複数の「モジュール」を組み合わせて構成されたものです。
以下が基本的な使い方です。今回は有名な数値計算ライブラリnumpyを例にして説明します。
パッケージ名のまま使用する
import パッケージ名
以下が使用例です。
# -*- coding: utf-8 -*-
# 数値計算ライブラリnumpyをインポート
import numpy
# 配列xに1,2,3を入れます
x = numpy.array([1,2,3])
# 配列yに4,5,6を入れます
y = numpy.array([4,5,6])
# xとyを掛けると,要素ごとを掛け合わせてくれて便利
z = x * y
print(z)
numpyをインポートして、numpyという名前で使う場合は、"import numpy"と記述します。
numpyの持つarrayという関数は、"numpy.array()"のように使用することができます。
プログラムの出力結果は以下のように表示されます。
[1,2,3]と[4,5,6]が、要素ごとに掛け合わされた結果が表示されました。
numpyは、多次元配列でも同様な計算が可能となっているため、行列計算がが簡単に行えます。
[ 4 10 18]
パッケージを任意の名前で使用する
import パッケージ名 as 任意の名前
以下が使用例です。
# -*- coding: utf-8 -*-
# 数値計算ライブラリnumpyをnpという名前でインポート
import numpy as np
# 配列xに1,2,3を入れます
x = np.array([1,2,3])
# 配列yに4,5,6を入れます
y = np.array([4,5,6])
# xとyを掛けると,要素ごとを掛け合わせてくれて便利
z = x * y
print(z)
numpyをnpという名前でインポートしたので、”np.array()”のように使用します。
プログラムの出力結果は前の結果と同じです。
[ 4 10 18]
パッケージから特定の関数のみ使用する
from パッケージ名 import 関数名
以下が使用例です。
# -*- coding: utf-8 -*-
# 数値計算ライブラリnumpyからarrayという関数のみをインポート
from numpy import array
# 配列xに1,2,3を入れます
x = array([1,2,3])
# 配列yに4,5,6を入れます
y = array([4,5,6])
# xとyを掛けると,要素ごとを掛け合わせてくれて便利
z = x * y
print(z)
ライブラリnumpyから、arrayという関数のみ使う例です。
”array( )”のように使用できます。
プログラムの出力結果は前の結果と同じです。
[ 4 10 18]
パッケージから特定の関数のみ任意の名前で使用する
from パッケージ名 import 関数名 as 任意の名前
以下が使用例です。
# -*- coding: utf-8 -*-
# 数値計算ライブラリnumpyからarrayという関数のみをarという名前でインポート
from numpy import array as ar
# 配列xに1,2,3を入れます
x = ar([1,2,3])
# 配列yに4,5,6を入れます
y = ar([4,5,6])
# xとyを掛けると,要素ごとを掛け合わせてくれて便利
z = x * y
print(z)
numpyからarrayという関数をarという名前でインポートしています。
その後は"ar( )"のように使用できます。
プログラムの出力結果は前の結果と同じです。
[ 4 10 18]
ここまでのコードをJupyterLabなどにコピペして動作を確認してみてください。動かしてみて、変更して動作がどう変わったかを見ることで少しづつ理解が深まると思います。