Pythonの開発環境はいろいろありますが、JupyterLabはご存じでしょうか。
Jupyter Notebookをより使いやすくした後継環境です。
説明を直訳すると「Jupyter Notebookとアーキテクチャに基づく、インタラクティブで再現可能なコンピューティングのための拡張可能な環境」だそうです。
Jupyter Notebookを知らなかった人でもJupyterLabから勉強すれば良さそうです。
インストール
使用はAnacondaをインストールするのが早いと思います。
インストールがまだの方はこちら:初心者のPython入門(Anacondaのインストールだけで開発環境が完成する)
起動
Anaconda Navigatorから呼び出します。
公式では対応するブラウザは、Firefox、Chrome、Safariとなっていますが、私が試した範囲ではWindows10のEdgeでも動作しています。
画面説明
起動画面はこちらです。
公式の説明によると、大きく3つのエリアに分けられており、メニューバー、左サイドバー、メインワークエリアと呼ばれます。
メニューバー
JupyterLabで利用することができる機能が表示されています。
・File
ファイルとディレクトリに関連する機能です。
・Edit
文書の編集やその他の関連する機能です。
・View
JupyterLabの外観を変える機能です。
・Run
Notebookやコードコンソールなどでコードを実行する機能です。
・Kernel
カーネルを管理する機能で、コードを実行するための独立した機能です。
・Tabs
ドックパネルで開いている文書に関する機能です。
・Settings
共通設定とエディタの詳細設定です。
・Help
JupyterLabとカーネルのヘルプリンクのリストです。
左サイドバー
左サイドバーには、ファイルブラウザ、実行中のカーネルのリスト、端末、コマンドパレット、およびメイン作業領域のタブのリストが表示されます。表示メニューの「左サイドバーを表示」を選択するか、アクティブなサイドバーのタブをクリックすると、タブは閉じたり開いたりします。JupyterLabの拡張機能で、左サイドバーにパネルを追加することができます。
メインワークエリア
JupyterLabのメインワークエリアでは、ドキュメント(ノートブック、テキストファイルなど)などを整理できます。タブをパネルに移動するにはパネルをクリックします。 タブを左、右、上、または下にドラッグしてタブパネルを分割することもできます。
設定変更
テーマの変更をしてみます。
JupyterLabのデフォルトテーマは「JupyterLab Light」で白が基調となっています。
Settings→JupyterLab Theme→「JupyterLab Dark」を選ぶと黒基調のテーマとなります。
プログラム実行
LauncherからNotebookのPython3を選択します。(クリック)
直線グラフを描くプログラムを入力してみます。(グレーの枠の中に以下をコピペします。)
# numpyをインポートしてnpという名前で使う
import numpy as np
# matplotlib.pyplotをpltという名前で使う
import matplotlib.pyplot as plt
# xに0から10まで0.1刻みで入れる
x = np.arange(0,10,0.1)
# yにxを代入
y = x
# x,y をグラフとしてプロット
plt.plot(x,y)
# グラフを表示
plt.show()
実行ボタンを押します。(グラフが描画されます)
曲線(サインカーブ)を描くプログラムに変更してみましょう。
# yにxを代入
y = x
上記の部分を以下に変更します。
# yにsin(x)を代入
y = np.sin(x)
変更した後に実行ボタンを押します。
このままJupyterLabを終了しても、入力したプログラムは自動的にファイル名が付けられて保存されますが、Fileメニューで名前を付けて保存したほうが良いです。
まとめ
JupyterLabは、Jupyter Notebookの良い部分を残しつつ、マルチタブにより複数のファイルを同時に開いて編集できたり、タブの自由な配置を可能にしています。
また、Jupyter Notebookでは拡張機能を入れないとダークモードにできませんでしたが、標準でダークモードが選択できるようになりました。(暗い場所で白バックの画面は明るすぎて目が痛くなりますよね。)
拡張機能により、さらに便利に使えるようですので良い拡張機能を見つけたら、またご紹介したいと思います。